2010年7月23日金曜日

自由研究…何にしようかなぁ Part.2

大好評企画…にはまだまだ修行が必要な新連載「自由研究…何にしようかなぁ」。Part.2は、学区の施設を有効に使うこと、そして、自分の「なぜ?」という疑問を大切にしていったらどうかという提案をしたいと思います。

さて、上の写真にあるのは、安祥中学区の象徴的な施設、安城市歴史博物館です。安城市歴史博物館は、徳川家を語る上で重要な城の跡地一帯に建設されています。このお城のことを地域では、「安祥城」というのですが、近年、学術的には「安城城」と呼ぶことが多くなっているそうです。

…というか、今回はそちらではなくて、現在開催されている企画展「風任せ 東海道中」です。
(もう難しい話をしたので、引いてしまっている人がいるかもしれません…)
中学生の入場は無料となっており、昨日訪れた際も安祥中生が友達と来館していました。
展示の内容は、江戸時代の交通について。
安城市内を通る「東海道」の街道や宿場が整備され、庶民でも安全に旅ができるようになった頃、街道沿いの名所や名物を紹介する出版物が次々と発行されたり、安城市域からも旅行をする人が多数出てきたりしたそうです。

…自由研究で…というとき、まず、こうした企画展や展示から情報を得ることも大事です。まずは出かけてみましょう。


次に、企画展を見ながら、「なぜ?」をたくさん集めて調べたり考えたりしてみましょう。
写真は広重が残した浮世絵で、知立市(当時は池鯉附)の松並木で休憩する旅人の様子です。

「江戸時代って、どんな旅をしたんだろう?」
そんな素朴な疑問を大事にしてみましょう。

まず、展示で気になったのは、東海道のうち、安城市域にあった茶屋「大浜茶屋」という場所。街道沿いに立てられた休憩をする場所で、今の東山中学校の近くにあったようです。しだいに東海道が整備されていくと、この地域の茶屋にも名物が生まれたそうです。つまり…「安城の名物」。何だと思います?

答えは…「蕎麦切(そばきり)」
そば切りって、何?と思うかもしれませんが、調べてみると、現在のそばのこと。江戸時代中期以降は、蕎麦切が流行したそうで、旅行の指南書にも大浜茶屋の蕎麦切が掲載されるほどだったそうです。

「何で、そば『切り』っていうの?そばでいいじゃん!」

そうなんですが、江戸時代、蕎麦切登場以前は、そば粉を練った食品「そばがき」というのが主流で、これと区別したそうです。

「安城名物のそばを食べてみたい!」
「他の地域の名物は何なの?」
「他の安城名物は何なの?」

こんな疑問、生まれてきませんか?その疑問を自由研究にしてみると、始まりは歴史かもしれませんが、実におもしろい発想ができるかもしれません。

十返舎一九の「東海道中膝栗毛」、そう、有名な「弥次さん喜多さん」の話の中にも、安城市が出てきます。今村(現在の今本町)にあるお店で、「うずらやき」というお餅を、一文だまして安く買うというくだりもあります。
「うずらやきって、何?」
と思うかもしれませんが、ぜひこうしたものを調べたり、再現したりしてみるのもおもしろいかもしれません。

…どうですか?自由研究に…。
きっかけは歴史や展示物なのですが、そこから現代と結びつけて、再現したり、検証してみるのもいいかもしれません。大事なのは夏休み最初の今、プラン作りをしっかりと…。

それではまた次回をお楽しみに。

…好評ならば…ですけどね。