金曜日にインフルエンザにかかっている人が横ばいだった状況下で迎えた週末。この土曜日・日曜日に、どれだけインフルエンザが下火になっているか、職員一同ドキドキしながら過ごしています。月曜日に、ほとんどの生徒が登校できていればうれしいなぁと思っています。ご家庭などでも拡大防止のために様々なご配慮を頂き、深く感謝申し上げます。大会が控えているのに(卓球部などは選手がインフルエンザになってしまい、大会を自粛していただきましたが)、満足な練習が出来ないという部もあり、本当にごめんなさい。全ては卒業式を控えた、そして、受検を控えている卒業生のため、もうしばらくの間、お許し下さい。
さて、卒業生の皆さん。
こんなことを書くと、3年生の先生に叱られてしまうかもしれませんが、あえて書きますね。
皆さんと過ごすのも、あと2日。実際に、かばんを持ってくるのは明日が最後となります。卒業式当日は、自分の思いなどいろいろあるけれど、目まぐるしい行事やこみ上げてくる感情の中で、なかなか落ち着いてお話なども出来ません。従って、明日が本当に最後となる、友達や先生たちと向き合う日となります。
今、日曜日の夜9時を回ったところですが、この時間も3年生の先生方がみなさんのために様々な活動をしていらっしゃいます。朝からずっと。この光景は昨日も見られました。先週も、夜遅くなって新幹線の深夜作業の列車が稼動し始める時間まで(中には、稼動した深夜作業の列車が戻ってくるまでの先生も!)、職員室や教室でいろいろと準備をしていらっしゃいました。
(この表現で時間などが分かる方は、相当電車マニアな方かもしれません。)
主役はもちろん卒業生であるあなたたち。
でも、その主役を送り出すために、担任の先生方が限られた時間を惜しんでいろいろと活動されていることを、決して忘れないで下さい。
明日は午前中で帰りますが、午後には在校生が校舎中を掃除して、体育館をきれいにセッティングして、火曜日が最高の式になるように準備をしてくれます。
式の主役は皆さんですが、その最高の場を作るために、たくさんの人が力を貸してくれていることを、決して忘れないで下さい。
式の当日は、きっとたくさんの保護者の方などで会場が埋め尽くされることでしょう。そして壮行会では、主役である皆さんとともに、保護者の方に横に並んでいただいて、在校生の拍手の中、学校をあとにしていきます。
ひょっとしたら中には、「お母さんと並ぶなんて…」なんて、照れくさかったり恥ずかしがったりする人もいるかもしれません。でも、生徒会主催の壮行会では、ぜひ保護者の皆さんとともに歩いて見送られてほしい…そう思っています。
昨年の「立志の会」を思い出してみてください。ここまでいろいろなことを乗り越えてきた自分。一連のみんなの話の中から、その成長には常に自分を支えてくれていた「家族」がいたことに、あなたは気づいているはずです。
卒業式の主役は皆さんですが、この15年間をずっとずっとず~っと支えてきてくれたのは、壮行会の時に横に並んでくださる家族のみんなだということを、決して忘れないで下さい。
卒業式は、主役である皆さんにとっては、意外と「一つの行事」に過ぎないと考えている人もいるかもしれません。でも、ここまで育ててくれた人がいるということ、そして、送り出してくれる人がいるということ、それを祝福してくれる人がいるということ、このことに気づいたとき、きっと、卒業式の本当の意味が分かってもらえるのではないかと思います。
吹奏楽の渾身の演奏に見送られ、万感の思いで体育館を後にする皆さん。
皆さんが去った後には、誰もいなくなった椅子の前に涙をこらえて立ち尽くす3年生の先生たち、そして、我が子の立ち去る後ろ姿に成長を感じ、胸を熱くするご家族の皆さん、そして、立ち去った先輩の姿を脳裏に焼き付け、新たな時代を築こうとする在校生が式場に残されています。
皆さんがこうして成長していくことは、私たちの「希望」の光でもあり、喜びでもあります。皆さんが3年間に残してきた軌跡によって、会場に残された全ての人々は、喜びを感じ、学ばされてきたことも多くあり、主役である皆さんに、私たちも育てられてきたと思います。
それと同時に、皆さんも、決してここまで一人で生きてきたわけではないこと、様々な人々に支えられ、育てられて、こうして成長を遂げることができてきたのだということ、つまり、皆さんこそ、たくさんの人に「育てられてきた」ということを、改めて感じてくれればと思います。
人って、互いにかかわり合い、育てられ、育ち合いながら生きているんですね。
卒業までのカウントダウンも、あと2日。
よい式になるといいですね。
皆さんにとっても、
皆さんの家族にとっても、
在校生にとっても、先生たちにとっても…。
それでは、教室でじっくり過ごす最後の1日、明日またお会いしましょう。