3学期に入り、2年生が学期末から企画していた「立志の会」に向けた取り組みが、いよいよ本格的になってきました。昼放課になって、今日は女子パートが練習ということもあり、有志だけでもこれだけ集まりました。来週までの時間を使って、2年生が熱心に練習を重ねていきます。
「立志」とは、志(こころざし)を立てることです。志とは、心に決めた目標とか、目的、信念、志操のことを指します。義務教育も最終段階となったこの時期、次へのステップを見据えて、自分の中長期的な目標を立てることは大切なことでもあります。
この立志という言葉を使った詩があります。
江戸時代、頼山陽(らいさんよう)という有名な方が書いたものです。
頼山陽が14才の正月を迎えた時、そう、まさに今の2年生の皆さんと同じ頃、今まで(といっても13年)を振り返り、人の一生がどのようなものであるかを考え、自分自身がどう生きるべきかを詩にあわらしたものだそうです。なかなか難しい部分もありますので、書き下し文、訳文も加えて掲載します。
十有三春秋 十有三春秋
逝者已如水 逝く者は已に水の如し
天地無始終 天地始終無く
人生有生死 人生生死有り
安得類古人 安(いず)くんぞ古人に類して
千載列青史 千載(せんざい)青史(せいし)に列するを得ん
<意味>
十三歳となった今、これまでの自分を振り返ると、
月日は川の流れのように過ぎ去り、もう二度とかえってこない。
天地は永遠であり、始めも終わりも無い。
しかし、人には必ず生があり、死がある。
それならばなんとかして歴史上の偉人のように、
自分も歴史の上に名を連ねたいものだ。
昔も今も、成長の過程でこれからの自分をイメージすることは大切なことなのではないでしょうか。江戸時代の中学2年生(と同年齢)から、共通の思いを学び取ることができます。
この立志の会という機会が、2年生の皆さんには、自分のこの先を考える大きな見通しになるといいなと強く思います。