2010年10月24日日曜日

安祥中名作ギャラリー vol.2

むむっ!この生き物は一体…なんだ?しかも、うしろに大きいのやら小さいのやらがくっついて…何ともユーモラスな生物が、一列に並んでいます。
しかもよく見ると、一匹(匹…で、いいのかなぁ…)一匹その姿は違います。これはずいぶんと体が長−い生き物。でも、きっと一列に並んでいるので、同じ仲間なんだと思います。
こっちは…あらあら、後ろを向いちゃって…。「ちゃんと並ばなきゃだめじゃない…」という声が、どこからともなく聞こえてきそうな何ともユーモラスな姿の生物です。
全体像は、こちら。

 作品名 : 家族の行進

 作者名 : 岩間 稔和 様 (三彩窯) 

この作品は、今から9年ほど前になると思うのですが、作者の岩間様より本校に寄贈して頂いたものです。岩間様はこの学区に住んでいらっしゃいます。陶芸をご自身でやっていらっしゃいます。作風はと言えば、まさに写真の通り。本校の正面玄関を入ってすぐ右側にかけてあるので、気づかれた方はその姿のユーモラスさに思わず見とれていらっしゃることが多くあります。焼き物でできた作品で、まさにいろいろな姿、いろいろな個性の子どもたちが集まって、一つの楽しそうな家族がともに歩いている様子を表しています。

何とも安祥中らしい、ほのぼのとした作品に、本校を訪問された方も思わず笑顔になります。

岩間様は、この作品とともに、筆で書かれた詩も寄贈してくださいました。これがまた味のある字、味のある詩で…。ちょっと紹介します。


家族の行進


 みんなもっと
     大きくなーれ

私たち夫婦は愛情がいっぱい有りますので
 いつのまにかこんなに子だくさんになりました。
でもなんですねー。こんだけいますと
  安心な子やら心配な子
  ハンサムな子やらブサイクな子
  だれに似たのかわからない子
     ともかく色々です。
貧乏人の子だくさんっていいますが
 今は本当に本当に大変です。
私 うでのいい大工なんですが 食費だけでも
   給料は無くなります。
 ですから夜は夜でいろーんなバイト
 をやり何とか食いつないでおります。
 妻は毎日の洗濯だけでも5時間かかるし、
 お金がないお金がないといつもぼやいています。
 そんな時なぜかタバコの煙が目にしみます。
 そんな時「父は永遠に悲想である」
     という言葉を思いだし、
 そんな時蒸発を考えてしまうことも。
 でもでもそんな時「オレは若い現役だ」と思いなおし
 家族の為 私は夢中で働くわけです。
親の欲目としては
   一人位は東京大学に入って博士か大臣に、
   一人位はは山口ももえちゃんとか浜崎あゆみちゃん
   みたいになってくれるとお金がいっぱい
         入ってきて楽になれます。

でもねー。結局の所 学校の成績がどーのこーのよりも
   「元気なワタシには夢がある」
   「ガンバってるオレには夢がある」
  そんな感じで成長し、それぞれにいい人を
  見つけて幸せになってくれれば一番です。
 孫はかわいいと聞きますが早く抱いてみたいもんですねー。
ともかく みんなもっと大きくなーれ


 そういえば今年のくれに
           又一人生まれる様です。フーッ。
                              稔和

どうですか?

もう!大変なんだ!とか、一人ぐらい有名になってくれよ!とか、ちょっと愚痴っぽく書いてあるところが本音かと思いきや、この詩を読む限りではいろんな子がいる大家族が大好きで大好きで、その子どもたちが、「夢」を持ってくれることこそが自分にとっての生きがいだ、幸せになってくれれば一番だと語っています。

この気持ち、大切にしたいなぁといつも思います。