本校30回生の記念すべき修学旅行は、本当に素晴らしいお天気に恵まれ、充実した行事となりました。校長先生が最後の解散の時、「もう一度修学旅行に行きたい人」と聞いたら、本当に多くの人が返事をしていましたが、引率する先生たちも、充実した3日間を過ごしてくれた皆さんの満足な姿を見て、感無量でした。
旅行を終えて、本当に楽しかった思い出に浸っている皆さんに、まさにこのたびのスローガン「気配り目配り思いやり~あなたのことが好きだから~」とからめて、いくつかの写真と共に修学旅行の裏側を振り返ってもらえばと思います。
1日目に230名が4~5匹のあじの開きを体験しました。サンシップ今井浜という河津町にある施設の前で、民宿の皆様方にご協力をいただき実施した本校の伝統ある体験です。230×5=1150匹。これだけのあじを準備し、開くための場所を用意し、一生懸命皆さんの「素晴らしい(!?)」包丁さばきを指導していた方々がいることを忘れてはいけません。皆さんが満足するために、指導されている方は「気配り」「目配り」を忘れなかったはず。写真はまさに皆さんが町長さんの話を聞いている出会いの会の最中、片付けをしていただいている場面です。
写真は撮れませんでしたが、当然一軒一軒の民宿の皆さんによる温かい「おもてなし」に、旅先での「思いやり」を感じてくれたのではないかと思います。
ホテルの朝食は、230名がバイキング形式でとりました。たくさんの生徒の要望に応えるため、しかも、出発時間が決まっている生徒のために、(当日は10校もの学校がヒルトンに宿泊していました)戦場のようなキッチンだったかと思います。しかし、皆さんの前に現れるときにはそんな顔色を一切見せずに、きわめて紳士的に皆さんのために食事を用意して下さっていました。「あ~お腹いっぱい」の声の裏には、そんなホテルマンの心があったことを覚えていてほしいと思います。
皆さんの思い出の一つ一つを笑顔でシャッターにおさめたカメラマンさん。この一瞬は、卒業アルバムなどで一生の思い出として残されていきます。そのためにも、いろんな場面で神出鬼没に登場しました。「バスに乗ってなかったのに、なぜ?」そう、皆さんのために、あらゆる公共交通機関を駆使して、すべてのクラスを回れるように行動していたのです。これも、皆さんの思い出に対する、気配りです。
楽しい旅のお手伝いをしてくれたはとバスのガイドさん。先生たちもなれない東京の中で、みんなのリクエストに応えるためにバス内で綿密に打ち合わせをし、無事時間内に到着できるように運転手さんとともに気を配ってくれました。降車時には、40名近い大きな荷物を素早く降ろす姿も。楽しい旅の裏側には、こうした人々の努力があることを忘れてはいけません。
そして到着後、皆さん全員の帰りを確認して、無事旅は終了。そこには、この旅のお世話をして下さった添乗員さん、3年生の先生方、そして、皆さんが作ったあじの開きを届けて分けて下さった本校の先生方の姿がありました。「みんな無事でよかった…」「みんな楽しんでくれてよかった…」先生たちの思いは、それに尽きます。
「気配り 目配り 思いやり」
この思いは、皆さんが持つべきもの。でも、この旅行の中で実は、皆さん以上に周りの方々が、皆さんの旅行が素晴らしいものになるように、心がけていたことなのかもしれません。もし、皆さんがこの方々の「心から皆さんをおもてなししたい」という思いを少しでも感じてくれていたら、本当にいい旅行だったといえるのではないかと思います。
「あなたのことが、好きだから…」
そう、民宿の方も、ホテルの方も、バスの皆さんも、添乗員さん、カメラマンさん、そのほか多くの皆さんの旅行に関わった方々も…もちろん先生たちも、なぜそこまで皆さんのために努力できるのか…。
それはまさに、あなたのことが、好きだから…です。
楽しい思い出として、この旅行がいつまでも輝いていることを期待しています。